真鍋 誠司


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所属
国際社会科学研究院 教授
相談対応分野
自動車産業 / 企業間信頼 / 製品開発 / 顧客適応 / 部品調達 / 協力会 / 協働 / 関係性 / オープン・イノベーション / 部品メーカー / 組織能力 / 系列 / 組織間学習 / 自動車部品メーカー / サプライヤー・システム / 技術 / 効率 / EDI / サプライヤー / 取引戦略 / 取引関係 / 信頼 / 戦略的提携 / 能力
関連サイト

オープン・イノベーション
2003年にHenry Chesbroughがオープン・イノベーションの概念を提唱して以来、学界だけでなく産業界においてもオープン・イノベーションは注目を集めています。オープン・イノベーションとは、端的に言えば「技術・知識・アイディアの源泉と活用を社外に求めることによって、イノベーションを興して成果を得ること」と私は解釈しています。オープン・イノベーション論は、既存のイノベーション研究を多く含みますので、「従来の研究と何が異なるのか」といった批判もあります。しかしながら、インバウンド(イノベーションの源泉を社外に求めること)とアウトバウンド(イノベーションの活用を社外に求めること)の両者を包括的に考える研究は、私の知る限り多くはありません。インバウンドとアウトバウンドの関連性や、社外に技術・知識・アイディアを求める前提としての社内組織の在り方等、まだ重要な研究の余地が残されていると考えています。
自工程完結
トヨタ生産方式(Toyota Production System: TPS)は世界中で研究されていて、TPSのエッセンスは、リーン生産として海外にも普及しつつあります。TPSは、ジャスト・イン・タイムと自働化の2つの考え方を基本とします。このうち、自働化は、検査に頼らない品質保証を意味し、「品質は工程で造り込む」と表現されています。トヨタ自動車では、2007年から自働化の実践を社内全ての部門に展開しています。ただし、製造現場における自働化の実践方法をスタッフ部門にそのまま適用することはできません。トヨタでは、スタッフ部門における自働化の実践を「自工程完結」(Ji-Koutei-Kanketsu: JKK)と名付けています。自工程完結とは、従業員一人一人が、後工程(カスタマー)のことを何よりも先に考えて、決して悪いものは造らず、仮に造ってしまっても後工程には流さないということを意味します。